VOL.6 OUD NIGHT 甘美な甘さと深い豊かさが、静かに響き合う。

私達が思うウードの魅力はその圧倒的な深み。
ウッド系の香料にもない、アニマリックでパワフルな印象は様々な香りのアクセントともなります。
現実的な使いやすさと心地よさを考えると、ウードを強く主張させた香りは、気温や湿度、シチュエーションによって慎重にタイミングを選ぶ必要があります。
私達が作り上げたOUD NIGHTは使用シーンを選ばず心地良く使う事が出来、そして目を閉じて、深呼吸したくなるような香りでもあります。
ファッション性を備えた香水と、リラックス効果のある香りは、一見相反するもののように思えます。しかし、本当に上質な香料を選び抜き、絶妙なバランスで組み合わせることで、両者を美しく調和させた香りを生み出すことが可能です。
まずはサイプレスの透き通るような香りの中にグレープフルーツの皮のほのかな苦みと共に柔らかなウードの香りが奥底に穏やかに香ります。
ミドルのローズアコードには100%エッセンシャルオイルのブルガリアンローズを贅沢に使っています。
合成香料のみのローズアコードと、純粋なローズのエッセンスを使ったアコードは香りのみずみずしさ、ウードに溶け込むバランスの美しさが大きく変わります。
ローズの優美な香りに寄り添うように、コーヒー豆から抽出されたオイルとカカオアブソリュートが、深いコクと甘美な余韻をそっと重ねます。
シダーウッドは、澄んだ気品を纏うヴァージニアと、樹液のような柔らかな甘さを湛えたアトラスを選び、それぞれを繊細にブレンド。
その調和が、ウードにさらなる奥行きと豊潤な表情をもたらしました。
ラストに向かうにつれ、ウードの深みはさらに豊かさを増し、そこにラブダナムとバニラの柔らかな甘さが溶け合うことで、香りに丸みと温もりをもたらします。
その繊細な調和は、洗練された個性と気品を湛えたウードの新たな表情を引き出し、これまでにない魅力を感じていただけることでしょう。